うつ病の障害年金|初診日の特定が難しい場合の対処法を社労士が解説
「うつ病と診断される前に内科へ通っていた」「最初の病院にカルテがない」という場合、どこが初診日になるのでしょうか。最初の病院の証明書が取れなくても、検討できる資料があります。
この記事で分かること
- うつ病の障害年金における初診日の考え方
- 内科・心療内科・精神科など複数の受診歴を整理する方法
- カルテがない場合の代替資料と第三者証明の注意点
この記事の結論
障害年金の初診日は、原則として、障害の原因となった病気について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。うつ病の診断が確定した日や、現在の精神科を初めて受診した日とは限りません。
症状と全医療機関の受診歴を時系列で整理し、最初の医療機関へ受診状況等証明書を依頼します。取得できない場合は、添付できない申立書と、後の医療機関の記録、診察券、お薬手帳、第三者証明などを組み合わせます。認定は個別判断です。
📞 初診日が分からない方も無料相談できます
📞電話で相談する💬 LINEで相談する
初回相談60分0円 / 成果報酬制(不支給の場合は成果報酬なし)
愛知県全域対応 / 名古屋市栄で面談対応 / オンライン相談可
うつ病の障害年金で初診日が重要な理由
初診日は、加入していた年金制度、保険料納付要件、障害認定日を確認する基準です。厚生年金か国民年金かによって、請求できる障害年金の種類も変わります。
障害認定日は原則として初診日から1年6か月を経過した日です。そのため、証明しやすいという理由だけで、本来より後の受診日を初診日として申請すると、加入制度や認定日の判断に影響するおそれがあります。
うつ病で初診日を間違えやすい3つのケース
うつ病と診断される前に内科を受診した
不眠や倦怠感などで先に内科を受診し、後から精神科を紹介されることがあります。その受診が後に診断されたうつ病と同じ傷病に関すると判断されれば、初診日となる可能性があります。診療科名だけで決めず、症状、治療、紹介経緯を確認します。
複数の心療内科・精神科へ転院している
現在の主治医の初診日ではなく、一連の症状で最初に受診した医療機関まで遡ります。転院先のカルテには、紹介状、前医名、「何年頃から通院」といった記載が残ることがあるため、最初の病院の記録がなくても確認しましょう。
長期間、通院していない時期がある
いったん回復して長期間治療を受けず、社会生活を送った後に再発した場合、最初の傷病と再発後の傷病をどう扱うかが問題になることがあります。通院の空白期間だけで新しい初診日とは決められません。治療経過や生活状況を含めた個別判断になるため、自己判断を避けましょう。
初診日が分からないときの確認手順
1.症状と受診歴を時系列で書き出す
精神科だけでなく、内科、睡眠外来、救急受診、産業医面談なども書き出します。日付が不明なら、勤務先、転居、休職など当時の出来事と結び付けて年月まで絞ります。産業医面談は、医療機関受診と同じとは限りませんが、受診経緯の手がかりになります。
2.最初の医療機関へ証明書を依頼する
初診の医療機関と現在の診断書作成医療機関が異なる場合、原則として最初の医療機関へ「受診状況等証明書」を依頼します。受付へ、障害年金の初診日証明に使用することを伝え、カルテや受診記録の有無を確認してください。
3.転院先や手元の資料を確認する
| 確認先 | 手がかりとなる資料の例 |
|---|---|
| 転院先の医療機関 | 紹介状、診療録に記載された前医名・受診開始時期 |
| 自宅 | 診察券、領収書、お薬手帳、薬剤情報、日記、家計簿 |
| 勤務先 | 休職資料、健康診断記録、受診を報告したメール |
| 保険者・保険会社 | 医療費や給付の記録、保険金請求時の診断書控え |
保存期間や開示の可否は機関ごとに異なります。一つの資料だけで確定するとは限らないため、受診歴全体との整合性を確認します。
カルテがない場合の申立書と第三者証明
最初の医療機関が閉院した、カルテが廃棄されたなどで受診状況等証明書を提出できない場合、日本年金機構には「受診状況等証明書が添付できない申立書」の様式があります。取得できない理由を記載し、初診日を推定できる参考資料を添えて提出を検討します。
参考資料でも確認が難しいときは、「初診日に関する第三者からの申立書」を検討できる場合があります。日本年金機構の案内では、申立者が初診日頃の受診を見たり聞いたりして、当時知った内容を記載します。申請準備を始めてから本人や家族から聞いた情報を書いてもらう書類ではありません。
第三者証明は提出すれば必ず認められるものではなく、本人との関係、知った経緯、受診時期、他資料との整合性などから審査されます。年金事務所等へ確認しながら進めましょう。代替資料の具体例はカルテがない場合に初診日を証明する方法もご覧ください。
第三者証明で初診日を確認できたうつ病の事例
当センターには、30年前にうつ病を発症し、初診時のカルテが残っていなかった50代会社員の事例があります。受診状況等証明書を取得できませんでしたが、当時の同僚に第三者証明を作成してもらい、厚生年金加入中の初診日を証明して申請しました。その結果、障害厚生年金3級が決定しています。
これは個別事例であり、第三者証明があれば必ず認められるわけではありません。詳しくは第三者証明で初診日を証明したうつ病の受給事例をご確認ください。
📞 カルテがない場合も、残っている資料を一緒に探します
📞電話で相談する💬 LINEで相談する
初回相談60分0円 / 成果報酬制(不支給の場合は成果報酬なし)
愛知県全域対応 / 名古屋市栄で面談対応 / オンライン相談可
うつ病の障害年金と初診日に関するよくある質問
Q1.うつ病と診断された日が初診日ですか?
必ずしも診断確定日ではありません。障害の原因となった病気について初めて診療を受けた日が原則です。診断前に同じ症状で内科や心療内科を受診していれば、その受診日まで遡って確認する必要があります。
Q2.不眠で内科を受診した日は初診日になりますか?
その不眠が後に診断されたうつ病と同じ傷病に関するものと判断されれば、初診日となる可能性があります。一方、別の原因による一時的な不眠だった場合などは扱いが異なります。カルテ、処方内容、紹介経緯から個別に確認します。
Q3.最初の病院が閉院していても申請できますか?
閉院だけで直ちに申請できなくなるわけではありません。受診状況等証明書が添付できない申立書を用い、転院先の記録、診察券、お薬手帳、領収書などを集めます。閉院の事実を確認できる情報も含め、年金事務所へ相談しましょう。
Q4.診察券に日付がなければ使えませんか?
日付のない診察券だけで初診日を証明することは難しいですが、医療機関へ通っていた手がかりにはなります。領収書、お薬手帳、転院先のカルテなど、時期を示す他の資料と組み合わせて検討してください。
Q5.第三者証明は誰に書いてもらいますか?
当時の通院を直接見た、または初診日頃に本人や家族から聞いて知っていた友人、同僚、知人などが候補です。最近になって初めて聞いた内容ではなく、申立者が当時知った事実を本人の言葉で記載する必要があります。
Q6.第三者証明があれば初診日は必ず認められますか?
必ず認められるわけではありません。知った経緯、受診時期、医療機関、当時の症状、他資料との整合性を踏まえて審査されます。証言内容を本人側で作り込まず、公式様式の説明に従って事実を記載してもらいましょう。
Q7.通院していない期間が長いと初診日は変わりますか?
通院の空白が長いだけで、自動的に初診日が変わるわけではありません。治療を必要とせず社会生活を送れた期間、症状の連続性、再受診までの経過などから個別に判断されます。受診歴を省略せず、早めに専門家へ相談してください。
初診日の手がかりが少ない方は早めにご相談ください
古い医療記録は時間とともに確認が難しくなります。当センターでは、受診歴を整理し、医療機関や手元に残る資料から初診日の手がかりを検討します。名古屋市栄での面談のほか、愛知県内から電話・LINE・オンラインでご相談いただけます。
📞 病院名や受診時期が曖昧でもご相談ください
📞電話で相談する💬 LINEで相談する
初回相談60分0円 / 成果報酬制(不支給の場合は成果報酬なし)
愛知県全域対応 / 名古屋市栄で面談対応 / オンライン相談可