うつ病で受給できる障害年金の金額の目安を社労士が解説
この記事で分かること
- うつ病で障害年金1級・2級・3級に認定された場合の2026年度の金額
- 障害基礎年金と障害厚生年金で金額が異なる理由
- 子の加算と配偶者の加給年金額
- 自分の受給見込額を確認するときの注意点
この記事の結論
うつ病で受給できる障害年金の金額は、病名ではなく、認定等級、初診日に加入していた年金制度、厚生年金の報酬記録、家族構成によって決まります。
2026年度は、昭和31年4月2日以後生まれの方の場合、障害基礎年金2級が年847,300円、1級が年1,059,125円です。障害厚生年金3級は報酬比例で計算され、最低保障額は年635,500円です。障害厚生年金1級・2級は一律額ではなく、障害基礎年金に報酬比例部分などが加わります。
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うつ病で受給できる障害年金1級・2級・3級の金額一覧
以下は2026年度(令和8年4月分から)の目安です。月額は年額を12で割った比較用の概算で、実際の振込額や振込月を示すものではありません。
| 等級 | 初診日が国民年金・20歳前など | 初診日が厚生年金 |
|---|---|---|
| 1級 | 年1,059,125円+子の加算 月額換算 約88,260円 |
障害基礎年金1級+報酬比例額×1.25+要件を満たす配偶者の加給 |
| 2級 | 年847,300円+子の加算 月額換算 約70,610円 |
障害基礎年金2級+報酬比例額+要件を満たす配偶者の加給 |
| 3級 | 3級はありません | 報酬比例額 最低保障は年635,500円、月額換算 約52,960円 |
表の定額部分は昭和31年4月2日以後生まれの方の金額です。昭和31年4月1日以前生まれの方は、障害基礎年金1級が年1,056,125円、2級が年844,900円、障害厚生年金3級の最低保障額が年633,700円です。
年金額は年度ごとに改定されます。最新額は日本年金機構の障害基礎年金額と障害厚生年金額で確認できます。
障害基礎年金1級・2級の金額と子の加算
うつ病の初診日が国民年金加入中、20歳前などにある場合、原則として障害基礎年金が対象です。障害基礎年金には1級と2級があり、3級はありません。金額は基本的に定額で、要件を満たす子がいる場合は加算されます。
| 対象となる子 | 2026年度の加算額 |
|---|---|
| 1人目・2人目 | 1人につき年243,800円 |
| 3人目以降 | 1人につき年81,300円 |
対象は、受給者に生計を維持されている、18歳到達後最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子です。単に子がいるだけで自動的に加算されるとは限らないため、要件を確認します。
障害厚生年金1級・2級・3級の金額
初診日に厚生年金へ加入していた場合は、障害厚生年金の対象になり得ます。1級・2級では障害基礎年金も合わせて受給し、厚生年金の報酬比例部分が上乗せされます。3級は障害厚生年金だけです。
1級・2級は給与や加入記録で総額が変わります
報酬比例額は、厚生年金に加入していた期間や標準報酬などを基に計算します。そのため、同じうつ病、同じ2級でも総額は一律ではありません。報酬比例部分の計算では、加入期間が300月未満の場合に300月とみなす取扱いがあります。
1級・2級の受給者に、生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合は、要件を満たせば年243,800円の加給年金額が加わります。配偶者が一定の老齢厚生年金や障害年金を受けられる場合など、支給停止となることがあります。
3級は最低保障額と実際の年金額を区別します
障害厚生年金3級は報酬比例額で計算されます。2026年度の年635,500円は標準額ではなく、昭和31年4月2日以後生まれの方に適用される最低保障額です。報酬比例額がこれを上回れば、その計算額が年金額になります。3級には障害基礎年金、子の加算、配偶者の加給はありません。
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うつ病の障害年金額が人によって違う5つの理由
- 初診日の加入制度:国民年金か厚生年金かで、対象となる年金と3級の有無が変わります。
- 認定等級:日常生活や労働への制限を基に1級・2級・3級が判断されます。
- 厚生年金の報酬記録:障害厚生年金の報酬比例部分は一律ではありません。
- 子・配偶者の要件:対象者がいる場合でも、生計維持などの条件があります。
- 請求方法と支給開始時期:障害認定日請求か事後重症請求かで、受け取れる開始時期が異なります。
等級は受け取りたい金額から選ぶものではありません。うつ病による症状の経過、日常生活能力、就労状況、家族や職場の援助などを提出書類から総合的に審査して決まります。
働きながら障害厚生年金3級を受給した実在事例
愛知障害年金相談センターが公開するうつ病で働きながら障害厚生年金3級を受給した事例では、50代の会社員が障害者雇用で働いていました。しかし、就労後の疲労が強く、日常生活全般で家族の援助を受けていました。初診時のカルテが残っていない課題には第三者証明を検討し、3級が決定しています。
事例ページの年金額は決定当時のもので、2026年度の最低保障額ではありません。また、同じ診断名や働き方でも結果は異なります。現在の見込額を過去の事例だけで判断せず、初診日、加入記録、等級、加算の要件を個別に確認することが大切です。
うつ病の障害年金額を確認するときの注意点
- ネット上の金額が何年度のものかを確認する
- 「月額」と「年額」、「最低保障額」と「実際の年金額」を混同しない
- 現在の勤務先ではなく、初診日の加入制度を確認する
- 過去の受給事例の金額を自分にも当てはめない
- 年金額の前に、初診日・保険料納付・障害状態の要件を確認する
特に初診日が厚生年金加入中かどうかは、3級の対象や報酬比例部分の有無を左右します。受診歴が長い方や転院が多い方は、早めに医療機関と年金記録を整理してください。
うつ病で受給する障害年金の金額に関するよくある質問
障害基礎年金2級は毎月約7万円振り込まれますか?
年847,300円を12で割ると月額換算は約70,610円ですが、これは比較用の目安です。実際の支払方法は月ごとの振込とは限らず、子の加算、支給開始月、改定、支給停止などでも振込額が変わります。年金証書や振込通知書で確認してください。
障害厚生年金3級なら全員が年635,500円ですか?
いいえ。年635,500円は、2026年度における昭和31年4月2日以後生まれの方の最低保障額です。障害厚生年金3級は報酬比例で計算され、計算額が最低保障額を上回れば、その金額が支給されます。加入記録によって個別に異なります。
初診日が国民年金加入中でも3級の金額を受け取れますか?
原則として受け取れません。初診日が国民年金加入中や20歳前の場合、対象となる障害基礎年金には1級と2級しかなく、3級はありません。現在会社員でも、原則として初診日の加入制度で対象年金が決まります。
障害厚生年金2級はいくらになりますか?
一律額ではありません。2026年度の障害基礎年金2級の年847,300円を基礎として、厚生年金の報酬比例額が加わります。子や配偶者が要件を満たす場合は加算もあり得るため、給与や加入記録、家族構成によって総額が変わります。
働いていると障害年金の金額は減りますか?
一般に、給与額だけを理由として障害年金が一律に減額される仕組みではありません。ただし、就労状況はうつ病による障害状態を判断する資料になります。また、20歳前の傷病による障害基礎年金には本人所得による支給制限があるため、制度を分けて確認します。
うつ病の障害年金は非課税ですか?
障害年金は原則として非課税です。ただし、障害年金以外の給与や他の所得、受給している給付との調整は別に確認する必要があります。生活費の見通しを立てるときは、年金額だけでなく、他制度との関係も確認してください。
申請が遅れたら過去分をすべて受け取れますか?
必ずしも受け取れません。障害認定日請求で認められた場合も、時効により遡って受け取れるのは原則5年分が限度です。事後重症請求は請求日の翌月分から支給されるため、請求が遅いほど開始も遅くなります。
愛知県でうつ病の障害年金額を確認したい方へ
受給見込額を考えるには、初診日の加入制度、年金記録、認定される可能性のある等級、子や配偶者の状況を順番に整理します。愛知障害年金相談センターは名古屋市中区栄にあり、うつ病の初診日や申請書類の確認から支援しています。
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